年を追うごとに魅力の増す平屋建ての住まい

Michi Koba Michi Koba
酒井西の家, class class モダンな庭
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今回ご紹介する住まいは工業団地のすぐ側という決して理想的な立地条件ではない場所に建てられました。ただ昔ながらの家も建ち並び、古き良きご近所付き合いが残る土地柄でもあり、外部に対して閉じるばかりでなく周囲環境との良好な関係が築けることも望まれました。そんな中でCLASSが提案したのは地域に対し程よく開かれた中庭のある平屋です。では詳しく見て行くことにしましょう。

和モダンの佇まい

正面 class モダンな 家

まずは全面道路からの外観です。左手前には車庫、塀を隔ててその奥には広々とした庭が位置します。アプローチから建物までの距離は少しあるものの、全体的には高い塀などがないオープンな形式が採用され、プライバシーを保ちながらも周辺環境に対して開かれた構成となっています。ちなみに画像は竣工後4年経過したのちのもの。木の外壁が経年変化し、シルバーグレーの味わいある色合いに変化しています。

​竣工当時の外観

竣工当時の東側 class モダンな 家

こちらは竣工当時東側から見た外観です。奥には食品関係の工場が建ち並び、右側には貸倉庫が見て取れます。手前の砂利敷きの土地には、現在3階建てのマンションが建ち、貸倉庫の奥には、2階建てののアパートが建っており、竣工当時よりも周辺環境は悪くなっています。しかしそれらのことがある程度想定されたうえで計画された住まいであったため、クライアントは生活にストレスを感じることなく暮らすことができているそうです。

​内外の緩衝地帯「舞台」

舞台・玄関 class モダンな 家

工場や倉庫が近いこと、また広々とした敷地であることから、まずは内側に開けた空間構成を取ることのできる中庭のある平屋が念頭に置かれました。ただ外部に対して完全に閉じてしまうことを避けるため、プライバシーを保ちつつも中の様子が垣間見れる切れ目をつくり、そこに「舞台」と名付けられた洗い出しの土間空間が計画されました。アプローチと玄関の間に設けられたこの「舞台」が外部と内部の緩衝地帯となり、閉じすぎず開きすぎない心地のより距離感を作り出しています。

​中庭に面した居間、食堂

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こちらは中庭に面した居間および食堂スペースです。勾配天井が中庭に向けてゆったりと低くなり、空間に奥行きをもたらしています。開口は大きく開放でき、縁側と床のレベル差もないことから室内から中庭へと内外のつながりが強く感じられる開放的な空間となっています。

​風景づくりからはじめる家づくり

居間・食堂 class モダンな庭

中庭にはさまざま植栽が、四季折々で異なる趣の風景を楽しむことができます。建築家は敷地内にたくさんの植栽を通して室内からの景色や近隣からの景観をつくることから始め、そして建物はその風景、景観をより感じられるよう設計していったそうです。自然を常に近くに感じて楽しむことができる、厳しい立地条件にあることを忘れてしまうような空間です。

​経年変化を楽しむ住まい

離れ・土間 class モダンな 家

離れの土間から南の庭を望みます。開口に切り取られた庭は額縁に飾られた絵のようですね。このように住まいのそこかしこで豊かな緑が目に留まり、ほっと心を落ち着かせてくれます。外壁の経年変化同様、庭の木々も日々成長し、建物と景色が年を追うごとに調和してゆきます。建てたときが一番良い状態ではない、そんなところにこの住まいの魅力があるのではないでしょうか。

【平屋については、こちらの記事でも紹介しています】

※ 平屋の魅力まとめ6選  

※ 平屋と2階建て、どちらを選ぶ?  

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