本日は瀟洒な平屋建ての別荘を紹介します。ゲストハウスとして計画されたのはコンクリート造の重厚感と和の趣きをミックスした住まい。設計を手がけたのは東京に拠点を置くJUN WATANABE & ASSOCIATESです。ではさっそく見ていきましょう。
海辺の商業地に計画されたこの住宅、平屋建てでありながら存在感があり、凛とした佇まいが目を引きます。RC造の重厚感溢れる建築は、どこか和の要素を持ち合わせた繊細さが同時に感じられます。 高揚感が生まれるゆるやかなスロープになった長いアプローチを進んでエントランスへ。
ゆったりとした敷地には様々な外部空間も設けられています。こちらは「露地」。ミニマルな和のデザインが無機質かつモダンなRC造の建物に調和しています。伝統的な建築要素である軒簾はアルミパイプで製作。手前には緑豊かな植栽を施したテラスを配置し、南側の庭空間を形成しています。
エントランスホールです。シンプルでスタイリッシュな空間は主に面で構成され、洗練されたインテリアを演出。木素材の壁と天井そして間接照明がグレーの背景のアクセントになり空間の雰囲気をより高めています。テラゾー仕上げの床ともぴったりです。錫箔紙を貼った襖の向こうは和室になっています。
【玄関については、こちらの記事でも紹介しています】
平屋建てといっても天井高をたっぷり確保しているので立体的な広がりを十二分に感じられる住空間です。玄関ホールから数段階段を下りてアプローチするリビングダイニングエリア。ワンルームタイプの空間ですが、段差や様々な素材の組み合わせによってそれぞれの領域が意識される豊かな空間構成が素敵ですよね。
高い天井が圧巻のリビングエリアです。10m超の大梁を支える3本の丸柱が空間を一層ダイナミックに表現し、建築の力強さを感じさせます。ゲストハウスということもありたくさんの来客があるこの別荘、 丁寧に作庭されたテラスとフラットに繋がり外部でのアクティビティも充実しそうです。周囲とは一線を画す非日常的な空間で過ごす至福の時間、羨ましいですよね。
▶「住まいの写真」ページでは様々な種類のリビングを紹介しています。◀
お茶室のように趣きのある露地を経て和室へ。屋根スラブには丸穴を設け、柔らかな光で露地を照らし、しっとりとした和の空間を演出。研ぎすまされたデザインが際立つRC造の建築に程よく調和する和のテイストが引き立つ瀟洒な別荘、一般住宅にも応用できそうなアイデアがいっぱいです。
株式会社JWA建築・都市設計
〒東京都渋谷区大山町21-6-102
(TEL) 03-3485-3521
watanabe@jwa-tec.com