敷地13坪、自然光が気持ちよく差す「玉津の住宅」

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House in Tamatsu(玉津の住宅), 井戸健治建築研究所 / Ido, Kenji Architectural Studio 井戸健治建築研究所 / Ido, Kenji Architectural Studio ミニマルな 家
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新たに住まい、慣れ親しみ居心地良く思うことを「住めば都」と聞きます。しかし、狭小地に新たに住宅を立て直すとき、その土地のポテンシャルを最大限に活かした設計としたいものです。今回ご紹介するのは敷地面積が13坪という土地に建つ4人家族の3階建て住宅。大阪市内の市街地をロケーションとした本住宅は近隣が密集した場所でした。お施主さんの要望はもちろん、この敷地を最大に活かしながら、広さと、自然光を確保する事でした。そんな要望に応えたのはIDO, KENJI ARCHITECTURAL STUDIO。創意工夫を凝らしたその住空間は家族の要望を満たす明るく気持ちの良い空間となりました。

淡く光る白い箱の外観

白く細長い建物がインパクトの本住宅外観。近隣にはさまれた立地と均等に並ぶ間口幅。白い外壁にとスッキリとした機能的な開口はその圧迫感を拭うかのようです。一階玄関入口のすりガラスによって室内の明かりは柔らかく淡い優しい光に。人の存在を感じることのできる外観ですが、その生活自体を窺い知る事はできません。

14°の振りで生まれた光の通り道

二階部分に位置するリビングダイニング。三階部分のヴォリュームを14°振ったことによって生まれた隙間が吹き抜けとなりました。この吹き抜けを抜けて屋上のトップライトからの自然光が気持ちよく届きます。白い壁や明るい木フローリングは自然光を受け止め空間全体を明るく、そして広さを感じさせてくれます。 14°の隙間やスキップフロアなど視覚的にも楽しい奥行と変化のある住空間です。

浮遊感のある階段

二階から三階へと繋げてくれるのは白いフレームの片持ち階段。階段下など暗くなりがちなスペースですが、白く浮遊感のあるフォルムから空間の明るさを遮ることなく、そしてスタイリッシュにその機能を果たしてくれます。シンプルだけれどインパクトのある素敵なアイテムですね。

傾く壁面と大開口の明るい子供室

床から天井まで開く大開口がある子供室。対面する壁面にも同様に開く開口は通風はもちろんのこと、二面からの景色も楽しむことが出来ます。平面上住宅間口から14°振った2つの壁。しかし一方の壁には意図的に少し傾きが施されているんです。これによって空間に遊びと、自然光の反射など、ちょっとした「当たり前」を崩したような視覚にも感覚にも新しい空間となりました。傾きの違う壁を使って、壁倒立をしたらどんな感覚の違いを楽しめるのか興味をそそりますね。

空を切り取る屋上スペース

見晴らしのいい屋上のルーフスペース。市街地の中のちょっとした息抜きのように、気持ちよく青い空を臨むことが出来ます。目の前にかかる電線だって鳥がとまればそんな風景に癒しが生まれます。こんなスペースにハンモックをかけてラジオでも聴きながら休めば、その土地の音や匂いを充分楽しむことが出来そうです。狭小地でありながら、その良さを最大限、それ以上に、心地よい空間が生まれた住まいとなりました。

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