住み手を守る強く美しい造形「加美の家」

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下町のコンクリートCUBE, 一級建築士事務所アトリエm 一級建築士事務所アトリエm モダンな 壁&床 鉄筋コンクリート
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本日紹介するのは大阪市に拠点を置き活動するアトリエm。「本気のクライアントと本気で仕事を出来ることほど幸せなことはない」と建築家は言います。また、それが「幸せな建築を生む」のだとも。彼らが手掛けた住宅の中から今回は「加美の家」を紹介したいと思います。敷地があるのは大阪市の南東端にある平野区。駅に近い住宅地ですが町工場や小売店舗も多いという、職住が入り混じる街並みで、敷地隣は銭湯という下町の風情を残した土地です。クライアントが希望したのは「頑丈な建物」であること。一体どんな住宅が完成したのでしょうか、さっそく見ていきましょう。

スーパーモダンな外観

外観はコンクリートのキューブを重ねたような形状。閉じた部分と開いた部分のコントラストも強く、他とは一線を画したスーパーモダンな外観です。構造は鉄筋コンクリートの壁式構造(柱や梁を使用せず壁で重さを支える構造)で、これは1995年の阪神淡路大震災の際にも1棟も倒壊していないという、住宅としては最も地震に強い構造体となっています。強い印象を与えるコンクリート打放し仕上げ、そして面に囲まれた頑丈で固いキューブの家。これは住み手に「守られている」という精神的な安定を生むのではないか、と建築家は考えました。

内部はツヤのある仕上げ

こちらは一階に配されたリビング&ダイニングルームです。内部もコンクリートの素材感を生かした空間ですが少しツヤのある仕上げでセクシーな印象。コンクリートと一口に言っても仕上げの種類で様々に変化させることが可能なのだと分かります。フローリングをリッチなダークブラウンに、そしてモノトーンベースのインテリアに真っ赤なソファを投入することで一気に華やか&ゴージャスな空間となっています。

リビング&ダイニングルームは西面に大きな開口部があり、敷地西側の庭に面しています。良く手入れされた芝生に数種の植生といった、建物に良く合うシンプルモダンなデザイン。キッチンに立てば木々が常に目に映り、移ろう季節の美しさを伝えてくれます。

ドラマティックな和室

建物東側の”筒”に配置されたのがこちらの和室です。今まで見たことも無いような斬新なこちらの和室、その最も大きな特徴は開口部に敢えて配置されたコンクリートの独立壁でしょう。筒状であるこの部屋の奥深くまで光が届くよう最高レベルまで開口しつつ、その上でこの身長程の壁を設置することで外からの視線を遮り、また室内に強い影と鮮烈な光をもたらして、静かでいながらドラマティックな空間を作り出しています。

寝室

西側のキューブにあるのが寝室です。快適で深い眠りの為に開口部は少なめに。特に音や光ですぐ目が覚めてしまう人には嬉しいですね。同じコンクリートの壁を持つ部屋でも、華やかなリビングルームとも鮮烈な和室ともまた違い、ニュートラルな色彩でまとめることで落ち着きのある空間となっています。

スーパーモダンな「加美の家」いかがでしたか?ぜひコメントを書いて下さい!

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