スリムな道路に面した住宅リノベーション「石引の家」

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石引の家|築30年の住宅をガルバリウムで軽量化, 家山真建築研究室 Makoto Ieyama Architect Office 家山真建築研究室 Makoto Ieyama Architect Office Case in stile scandinavo
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狭く細い道を車で運転するのは少し気が重くなりますよね。稀にすれ違う事も厳しい幅員の道路でも、相互に通行が可能な道路もあったり。日本の市街地には狭隘道路(きょうあいどうろ)と呼ばれる道路幅員が4mに満たない道がたくさんあります。そんな細くスリムな道路を通り抜ける車も冷や冷やしますが、そこに面した住宅は外部からの視線はもちろんのこと、内部も視界から外したいもの。そこで、狭隘道路に面した住宅のリノベーションによって上手に付き合っていけるように変貌を遂げた住宅をご紹介します。家山真建築研究室の提案によって、既存の形態を活かしながら機能的な空間の創作、配置と周囲からの見え方を考慮した住宅が生まれました。

ガルバリウム鋼板に包まれた住宅外観

道路から眺める外観は、木造築30年の瓦葺きにモルタル塗りの壁を一新にガルバリウム鋼板の一文字葺きで包み込んでしまいました。見慣れた素材によって違和感はないものの、外壁全面を覆うその風貌は少し目新しく感じます。また見た目にも煩わしく感じてしまう室外機は道路沿いの格子塀へと納めてしまいスッキリとした印象へ。格子の塀はその住宅に面する細い道路からの視線はもちろん、住宅とのバランスも絶妙に巾員3.5m以下の前面道路に面した本住宅の難点を容易にカバーしてくれます。

開口広く気持ちいい玄関ポーチ

格子塀と住宅の間へアプローチする玄関ポーチ。そこに立てば間口の広い住宅引き戸と住空間が広がります。外壁から少し奥まった形で迎える玄関は十分に風雨を遮ることができるため、木製建具を痛める心配はありません。木建具に嵌め込まれたフロストガラス、夜に帰宅すれば、玄関には暖かな光が建具全体に優しく灯ります。

壁の厚みを利用した収納

階段横の壁面収納が印象的な室内空間。壁の厚みを利用して設けられたという一面の収納は2000枚以上のCDを納める事が可能なんです。個人が収集したものや愛着あるものは、その収納場所に困る事がありますよね。これならクローゼットに仕舞い込むことなく見せながら、且つ探しやすく、取り出しやすいという嬉しいこと尽くめです。

ワンルームの広々LDK

もともと二間続きの空間だった場所をワンルーム仕様の広々したリビングへ大変身。大きなソファを中心に据えればゆったりくつろぐことが出来ます。ダイニング・キッチンも兼ねているこの空間では、来客や家族が集まれば会話や、食事を存分に楽しめますよね。壁面に収まった数々のCDから音楽も空間を賑やかに演出してくれそうです。

ダイニングコーナとキッチン

キッチンの手間に建つのは木目の柔らかな小さなコの字型収納カウンター。この内側にあるのは調理器具や食器など、生活感あるちょっとしたアイテムを隠してくれます。以前、床の間だったという場所に設置されたキッチン。障子の開口から気持ちよく連続するように、スッキリした印象に。

迫力ある天井の和室

二間続きの座敷と廊下だったところを14帖の畳敷きのワンルームとなった二階部分。こんなに広々と敷かれた畳は心なしかワクワクしてしまいます。天井の仕上げを取っ払い構造があらわとなった、高く開放感のある空間です。柔軟に空間を活用できそうな広さは住まうことで住人にとって一番落ち着く場所が築けそうです。

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