格子戸で扉もおしゃれにデザイン!その‎種類と特徴

Takashi Sasaki Takashi Sasaki
ANA nHOUSE, 野口修アーキテクツアトリエ 野口修アーキテクツアトリエ Eclectic style living room
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格子戸‎は、昔から日本の住宅にも取り入られてきた和のデザインの重要な1つの形であります。その格子戸のデザインにも多くの種類があり、その1つ1つに名前が付けられ、それぞれの特徴的なデザインはインテリアなどに異なる印象を与えてくれます。そこで今回は、そのデザインの種類と特徴をまとめて紹介していきたいと思います。住まいの外観や室内を問わず、それぞれのデザインの特徴を活かす使い方を見つけてみて下さい!

格子戸のデザインの基本

格子戸の形の基本は、木材の線材からなる竪方向の「竪子(たてこ)」と横方向の「貫(ぬき)」を格子状に組み合わせたもので、そこにガラスや木板が張られるものもあれば、風や光が抜けるようにそのまま何も張らず筒抜けのものもあります。もともと京都の町家を中心に取り入れられ、そこから宿場町など全国に広がっていったため、形で名称が分かれているだけではなく、商売や地名の名前が付けられているものもあります。そうしたことから、格子戸には機能性と地域性によって数多くデザインが見られます。

竪格子

竪方向の線材からなるものを「竪格子」と言います。足をかけられる部分がないので、防犯性の高い格子戸の1つです。そのため、こちらのように敷地を囲む柵とともに家の周囲に用いられることが多い種類です。そうした高い防犯性や外からの視線を柔らかくカットしてくれながら、町並みにうまく馴染んでくれるデザインでもあります。また、光や風は敷地内に取り込んでくれるので、住まいに快適性や開放感ももたらしてくれます。

写真:A.FUKUZAWA

横格子

「横格子」とは、横方向の貫からなる格子戸のことで、水平方向に線が伸びていくことで、空間をより広く感じるような視覚効果を与えてくれます。こちらでは、リビングの開口部分にある横格子とガラス戸と障子戸が、すべて壁の中に収まるようになっており、横格子で柔らかく広々と仕切ったり、障子戸だけでやさしい光を取り込んだり、あるいはすべての戸を収めて、思いっきり開け放つこともできるようになっています。

写真:河田弘樹

連子格子

「連子格子(れんじこうし)」とは、竪子が小さな間隔で密に組まれた格子のことを言います。その格子子の見付き幅に対してどの程度で隙間の間隔が取られているかで、「千本格子」や「竪繁格子」など呼び名も変わってきます。密に格子子が組まれることで、より外からの視線を遮ることができますし、細く繊細な線からなるデザインは和の雰囲気のインテリアにぴったり合うでしょう。

マス格子

竪子と貫が等間隔で組まれ、きれいなマス目が扉全体に並んでいくものを「マス格子」と言います。隙間から光や風が通り抜けるだけでなく、等間隔で格子子が並んでいくことで強い強度を持つ扉になることも特徴の1つとなります。こちらでは、格子戸を門扉の代わりに用いることで、より室内的な柔らかい表情を外部空間に生み出し、疎外感のある外観ではなく安心感のあるやさしいポーチにデザインされています。

写真:野口修一

モダンな格子戸

これまで見てきた種類やその他の格子戸のデザインは、日本の伝統的な住宅の趣を生み出すにはとても効果的なものとなります。しかし、そうしたデザインはどうしてもモダンで洋風な住宅スタイルには合わせづらくなります。そんな時は、モダンで現代的な格子戸のデザインを取り入れることもできます。より自由な組み方であれば和モダン住宅にもマッチするでしょうし、斜めのラインがあるデザインであればモダンな洋風スタイルの住宅にも取り入れることができるでしょう。建築家と相談しながら、住まいのスタイルにぴったりのデザインのものを選んでいきましょう!

写真:デザイン ナカジマミカ

和の空間については、こちらの記事でも紹介しています

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