時代に合せて改装を、ものづくりの家「Re-KOH House」

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Re-KOH House 1985~2015, Kikumi Kusumoto/Ks ARCHITECTS Kikumi Kusumoto/Ks ARCHITECTS Modern houses
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思入れのあるモノやお気に入りのモノというのは、何度も治しながら使っていくことってありませんか。鞄や洋服、車や機械など身の回りのもの全般。住宅だって例外ではありません。時代の変化に伴ってフレームを活かしながら空間を必要なモノへ変化させたり、治したり。今回ご紹介したいのは、住み慣れた町の一角で、その時代に合せた変化を楽しみながら住まう空間の住宅改装事例です。最初の改装から約30年に渡る年月の間、断続的に改装を重ね長いお付き合いとなったKIKUMI KUSUMOTO/KS ARCHITECTSとお施主さんは御主人がコマーシャルフォトグラファーで奥さんがスタイリストのご職業のお施主さんご夫婦。お互いにモノづくりへのこだわりは、改装という作法によって統合し、住み手にとって心地良く愛着の湧く空間を築いています。

テクスチャーが楽しい住宅ファサード

数年ごとにその表情は変化をしてきたという、本住宅ファサード。正面から向き合えばその建物の奇抜なフォルムは白塗装のテクスチャが楽しい外装です。手前にはコントラストを生むかのように、木の柵と植栽が迎えます。時代の名残を感じる味わいと改装によって生まれた新しさが同居する、落ち着きのあるファサードです。

採光が気持ちいい、愛犬のサニタリースペース

イエローのモザイクタイルが可愛らしい、ナチュラルで清潔な雰囲気のある愛犬用のサニタリースペース。外部とダイレクトにつながる空間は、お散歩がえりにそのまま足を洗えるという動線に。太陽の光が気持ちよく注ぐ本空間はお庭の植栽や外構周りの作業の際など、何かと使える多目的なスペースにもなりそうですね。

空間をアクティブな印象に見せる階段

ここは以前に調金をしていた奥様が陶芸へと移行され、現在はご夫婦で陶芸を楽しむという陶芸のための二階のアトリエ空間。白を基調とした空間に個性的なフレームの開口や、遊び心あるタイル、そしてアクティブさを感じる階段のアプローチは空間をより個性的で華やかな印象へ。階段の踏板に並ぶインテリアや、単体では無機質さを感じる大きなステンレスの流しは空間に一体化し、まとまりと温かみのあるアトリエです。

スッキリと見せながら、一味違った空間へ

以前は急勾配の階段が繋ぐロフトへのアクセス。この変則的ながら、スッキリとしたデザインの階段によってゆったりと上がることが可能となりました。空間を横切る折り返しの階段は白いフレームと木板で作るシンプルなもの。背面に開いた一風変わった開口に動線の交差や視線の向きなど、空間はスッキリしているのに賑やかさを感じる場所です。

かまくらのようなゲストルーム

以前は子供室だったというここ、ゲストルーム。改装によって取り払う事の出来なかった壁は、広さは以前のままに、ゲストのための部屋として活用です。この、個性的な天井のヴォールトの柔らかさと、こじんまりとした広さからは、かまくらの中に居るような包まれた雰囲気があります。

サンルームと接続するリビング

光の注ぐサンルームと接続するリビング空間。サンルーム部分は以前はお茶やランチなどを楽しむスペースだったようですが、現在は書斎のような機能を重視した静寂と、庭の植栽をゆったり堪能するための空間へと方向転換です。子育てや近所づきあいに奮闘していた時代から、夫婦と愛犬の住まう住空間へと切り替わっていく改装は時代の変化に応え、住み手の安心と信頼のモノづくり空間が築かれました。

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