部屋の高級感や開放感を演出するポイントの一つが天井の高さ。同じ面積の部屋であっても天井の低い部屋より高い部屋の方がが確かに贅沢感がありますね。けれど高さは簡単に変えれませんし、変えられたとしても高い天井ではその分空間の容積は増えるため、冷暖房費もそれに比例するというデメリットもあります。なので今回はリフォームを考える前に、まずは低い天井のインテリアをご紹介していきます。視覚トリックやインテリア照明コツで効果が見られるかもしれません。
天井が低い場合は、壁や天井のインテリア色はできるだけ同系色で明度の高い色を選ぶと良いでしょう。こちらの寝室は室内を全て白く塗られたクラシックなお部屋。低い天井のインテリアは、白とブラウンで統一され、差し色には水色が用いられ落ち着いた印象です。一番奥の壁の部分の天井は低い位置にありますが、室内全体と天井のインテリアが白く塗られているので、圧迫感がありません。天井と壁の境界線となる廻縁がある空間には、それも同系色で揃えるといいですね。
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天井の低いインテリアは、模様無しの壁紙よりも、縦ストライプを意識した模様を使用すると視野がストライプを追って縦に動きやすくなり、天井が高いような錯覚が起こります。天井の低い空間を実際に変えることは出来ませんが、お手軽で安価にできる工夫の一つです。せっかくなのでこちらの実例写真のようにDIYで木材を貼り付けてみてはどうでしょうか?
【天井とインテリアについては、こちらの記事でも紹介しています】
低い天井のインテリアで垂直方向を強調するのは、非常に効果的な方法です。長いカーテンや、壁紙を縦のストライプにする、細長い棚を置くなど方法は色々あります。こちらのモダンなリビングのようにハンギングチェアなどを吊るしてもいいですね。家具などを吊るす場合は、立ての線が長くなるよう気をつけると良いでしょう。
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縦の線を強調するために、カーテンはできるだけ高い位置から床すれすれのところまで吊るしましょう。軽いビジュアルの素材を使うとテキスタイルの面積が大きくても、さほど重い印象を与えません。FUJIE TEXTILE CO., LTD(株)フジテキスタイルが提案するのは、色の組み合わせが響き合うテキスタイルや異素材の組み合わせによる質感のコントラスト。様々な組み合わせを前提としてデザインされているそうです。こちらのグラスガーデンと名付けられたシリーズは、重ねられたカーテンが光を通すようすはまるでガラスのように繊細です。天井低い位置の照明は、出来るだけ柔らかい印象をつくるように心掛けましょう。
インテリア照明コツで空間の印象が大きく左右されます。部屋を広く見せたい時や部屋の雰囲気作りをしたい時、適切なインテリア照明コツひとつでかなり効率良く部屋を変えることができます。天井低い位置の照明は、壁や家具に当て部屋に奥行きを出すのが効果的。例えば、こちらの和室のように床から照らすタイプのフロアランプは部屋の陰影を強調し空間に奥行きを出します。優しい光の間接照明で、部屋の雰囲気も上品になります。フロアライトはドアの対角に当たる所に置くと効果的です。
豪華なイメージがあるシャンデリアは、きらめく光が拡散しデザインによってはゴージャスだけでなく、シックな雰囲気にインテリアを演出してくれます。ただ、天井低い位置の照明は、大きなサイズのシャンデリアやペンダントライトなどのワンポイント照明機器だけをつけるのを避けましょう。平坦なシーリングライトや小ぶりのシャンデリアを選び、こちらのようにスポットライトや間接照明を加えてみましょう。
天井低い部屋の照明は、すべてのライトが全体のインテリアに調和する様に選びましょう。ポイントは、照明色とサイズ選びです。スタンドライトやシャンデリアは、柔らかい温白色や電球色などの色合いを選びましょう。リラックスしたい場所や間接照明として最適なこの色合いは、部屋を落ち着いた印象に仕上げてくれます。落ち着きのある色で、目も疲れにくくリラックスしたい場所にぴったりです。天井低い部屋照明は、電球色選びによって圧迫感よりも部屋の居心地の良さにこだわりましょう。
【天井については、こちらの記事でも紹介しています】
千葉県野田市を拠点に活動する建築会社(株)バウハウスが設計したこちらのお住まいは、エアコンに頼らず、快適に暮らす工夫を盛り込んだもの。こちらのお部屋はロフトを利用した来客用寝室です。このようなスペースの場合は、目線を下げるために家具をできるだけ低くすると良いでしょう。大きい家具だとそれだけ目線が上に行きますし、その分圧迫感が感じられます。リビングの場合は、絨毯にクッションを並べて床に座るスタイルにしてもいいですね。椅子などの家具がひとつ減るだけでも、空間に余裕ができます。
絵を飾ってみたいけど、天井が低いし、どう選べばいいのか分からないという方は、大きな絵より余白を楽しむために比較的小さな絵を選びましょう。飾る絵も、できればあまり暗くないもの、軽やかなものがいいでしょう。小さめの絵を何枚か一箇所に集めて飾ってもいいですね。その場合は高さを揃えたり、放射線状に飾るとすっきりします。先ほどのインテリア照明コツと併せて、絵にポイントを持ってくるのも効果的です。
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